桜井食品にオーガニック食品についてインタビュー

環境に負荷をかけすぎない生活を。

無知で申し訳ないのですが、そもそもオーガニックとは何でしょうか?

オーガニックとは有機という言葉で表されますが、農薬や化学肥料を使用しないで農産物を生産する事や、この農産物を化学的な処理や添加物等を使用しないで製造された食品が一般的です。この他に畜産品や繊維製品もあります。 

オーガニックや有機が注目を浴びるきっかけは米国においてはレイチェル・カーソン女史が書いた「沈黙の春」にある有名なフレーズに「春になっても鳥が鳴かない」、つまり農薬により鳥の餌となる虫が死滅したために鳥も餓死したという事や、日本では有吉佐和子女史による「複合汚染」によるところが大きいと考えられています。この他に福岡正信さんや岡田茂吉さんの自然農法も広義にはオーガニックに含まれます。

オーガニックの原点は人間も環境の中で生かされている以上環境に負荷をかけすぎない生活が大事という考えです。

環境と人間。勉強になります。オーガニック食品と自然食品は違うのでしょうか?

自然食品では化学的な合成添加物を使用しないという事が第一です。 製造加工に使用する原材料は慣行栽培品でも良いという具合に制約はありません。 一方、オーガニック・有機を表示する場合は農水省の基準によって原材料が有機栽培された事が証明できる必要があり、加工に際して化学的な処理をした材料等を使用する事が出来ないという規則があります。

原材料由来の本来の旨さを感じる。

オーガニック食品の方が自然食品よりも厳しい規則があり、より安全な食品ということですね?

はい、そうです。

オーガニックはなぜ健康に良いのでしょうか?

オーガニック食品は農産物の栽培に際して農薬や化学肥料を使用しないで生産し、加工に際しては食品添加物を使用していません。国が認めた農薬や食品添加物等が後年になって発がん性が発見されて使用禁止になった例が過去には一杯あります。 初めから農薬や食品添加物等を摂らないことが体にとって良いと考えられています。

オーガニックというと味が薄いというイメージがあるのですが・・・

近年は塩分や香辛料の使用量が多い食品が増えていますから有機食品の食味が薄いと感じられるかもしれませんね。 原材料にアミノ酸等を使用していない分食味としてコクが無いと感じられるのかもしれません。原材料由来の本来の旨さを感じるのがオーガニックと言えます。

なるほど、現代人は濃い味になれていますからね。材料の本来の旨さを感じるのがオーガニックなんですね。

私の家族が安心して食べられる食品。

それでは食の安全についてどうお考えでしょうか?

食べ物を作る立場の人間として安心・安全をお届けするのが基本的な使命だと思っています。私の家族が安心して食べられる食品でなければ製造・販売をすることはいたしません。 

「自分の家族に安心して提供できる」というのがポイントですね?

その通りです。主原料である小麦粉は国内産の小麦で、できれば有機栽培、あるいは減農薬・減化学肥料栽培の小麦を使用したく思っています。最低でも栽培地域あるいは栽培者名、栽培方法がわかる小麦を使用しています。

岩手県で約60,000㎡の農地を取得して有機栽培に取り組んでいますが実験農場という位置づけで農業に参入いたしました。 東北や北海道の契約農家さんの農場へは毎年訪問し、作柄の調査とともに翌年以降の栽培計画について相談のために出かけています。

社長は全国を飛び回っていると先ほど従業員の方におききしました。

国内だけではないですよ。海外の有機栽培品については農場まで訪問し、自身の目で有機栽培の取組み状況をした上で輸入し、自信をもって販売をしています。 輸入においては日本の有機JASによる資格を得て、輸出においては米国やEUの有機認証をえると共に、コーシャ食品としても認可を得ています。コーシャ食品とはユダヤ教の信者さんが食べられる食品の事です。

ご自身で厳しくチェックし、国内・海外認証済みの有機食品で「食卓に健康をお届けする」という事ですね。オーガニックや食に対する考え方は非常に勉強になりましたし、何よりも家族の食を第一に考えている事に非常に共感できました。本日はありがとうございました。

こちらこそ、どうもありがとうございました。

2012.8 インタビュー:桜井社長 インタビュアー:ティークリエイト高木

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